ハラビロカマキリの飼い方|販売価格、特徴、寿命は?

腹部の幅が他のカマキリと比べても広くしっかりとした身体つきをしているハラビロカマキリ。日本国内でもオオカマキリやコカマキリと同様にメジャーなカマキリの一種として知られています。

ハラビロカマキリを飼育する上で知っておくべきことや豆知識等を余す所なくご紹介したいと思います。

 

ハラビロカマキリの特徴とは?

ハラビロカマキリは全長約6~7cmのカマキリ科の一種です。他のカマキリと異なる点は翅に特徴的な白い模様があり腹部が幅広くどっしりとして安定感のある身体をしています。

道端で歩いている姿を頻繁に確認されるオオカマキリとは異なり、ハラビロカマキリは樹上性が強く採集する難易度は若干高めとなっています。

 

良く川や池などの水辺に生息していることが多いのですが、水辺に分布するハラビロカマキリには高確率でハリガネムシという寄生虫に感染しています。

このハリガネムシはハラビロカマキリの腹部で成長して、ある程度大きくなるとハラビロカマキリを操作して水の中へ飛び込むように命令します。

 

これは水生生物であるハラビロカマキリが腹部から脱出するために行われるため水に浸かったハラビロカマキリのお尻辺りからニョキニョキと這い出てくる姿を観察できます。

一方で水辺のない陸地に生息しているハラビロカマキリはハリガネムシに感染していることは少なく、比較的長生きをします。

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寿命

ハラビロカマキリは暖かくなると卵から孵化して越冬することなく数ヶ月で寿命を迎えてしまいます。オス個体は交尾の際にメスに食べられてしまうことで落ちてしまい、メス個体は産卵に力尽きて落ちてしまうことが多いようです。

ただしメス個体に限って言えば飼育下ならば産卵を終えても人の手を借りて餌を食べることができるため1ヶ月ほど生きてくれることがあります。

 

販売価格

ハラビロカマキリの販売価格は1000円前後です。一部の通販サイトや道の駅、八百屋などで販売されることがあるので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

カマキリの種類|飼い方や飼育に必要なものは?

ハラビロカマキリの飼い方

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飼育環境

ハラビロカマキリは暖かい時期のみ採集可能な種類のため保温器具は必要なく、一般的なプラケースで終生飼育が可能です。止まり木を入れて足場を作ってあげるほうが快適に過ごせます。

給餌頻度は2日に一度程度、食べるだけ与えるといいでしょう。食べ残しや排泄物などは腐敗が早く確認次第取り除くように心掛けてください。

 

バッタ等の脚力の強い生餌を与える際は後ろ脚をちぎってから与えると思わぬ事故や怪我を防止できます。野外で卵を見つけた際は季節に関係なく暖かければ孵化しますので、冬季にも飼育を楽しめるでしょう。

水分補給をするため壁面に霧吹きをするか湿らせたガーゼを置いておきます。ケージは直ぐに汚れてしまうので汚れが目立ってきた頃に飼育ケースを丸洗いすることをお勧めします。

 

複数飼育

カマキリは基本的に複数飼育ができません。必ずと言っていい程共食いをしますので仕切りで分けるか単独飼育が望ましいでしょう。

 

餌の与え方

カマキリの餌はトンボや蝶等の昆虫類です。飼育下ではコオロギミルワームなど一般的な生餌を与えていれば問題ありません。乾燥系の餌はほとんど餌付くことは無いので挑戦してみてダメだった場合は速やかに生餌にチェンジする必要があります。

お庭や近隣の公園で捕獲したバッタを与えても良いのですが、夏になると殺虫剤や消毒液を撒くため、それが付着した餌を与えると寿命が短くなってしまう傾向があります。

 

初期費用と維持費用

初期費用はプラケースと生き餌だけで飼育を始められるので数百円程度でしょう。維持費用は数ヶ月間だけ生餌を購入する必要があるため月々数百円程度必要となります。もちろん野外採集して生餌を調達する場合はゼロ円です。

 

ハリガネムシの寄生の確認

採集したハラビロカマキリがハリガネムシに寄生されていないかを確認する方法は、ハラビロカマキリが顔を出せる程度に浅く水を張った容器にハラビロカマキリを入れるだけです。

もし寄生されている場合は数分程度でハリガネムシが肛門あたりからニョキニョキと這い出てくる様子が観察できます。ハリガネムシは水がないと死んでしまいますので、観察を終えたら外へ逃しておくと干乾びてアリやヤモリの餌となります。

 

寄生されていたハラビロカマキリは問題なく生きることができるのですが、多少のダメージがありますので寄生されていないハラビロカマキリと比較すると寿命が短い傾向にあります。

取り敢えずハラビロカマキリの成体を採集した後は飼育前に一度薄い水を張った容器で寄生の有無を確認すると良いでしょう。

 

飼育上で気を付けること

ハラビロカマキリはプラケースの壁面を歩いたり飛翔能力があるためしっかりと蓋のあるケースを使用してください。卵から孵化した幼体たちは個別に飼育しない限り共食いの末、数匹~十数匹にまで数が減少してしまいます。

冬季飼育する際は必ずパネルヒーターなどで保温するようにしてください。

ハナカマキリの飼い方|販売価格・餌・寿命は?

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